官職は「何をする立場か」を表す
官職は、国家や朝廷の組織の中での役目を表す名称です。古代の律令制では、太政官・八省などの組織に多くの官職が置かれ、職務の分担が定められていました。
たとえば、太政大臣・左大臣・右大臣は朝廷の高い官職、近衛の官職は天皇の警護に関わる組織の役目、国司の守・介などは国ごとの行政に関わる役目です。ただし、制度の実際は時代によって大きく変わります。
戦国時代に出る官職名は、実務と一致しないことがある
戦国時代には、古代の律令制そのままの行政が動いていたわけではありません。それでも官職名は朝廷の格式を示すために重視されました。武将が「○○守」や「左近衛少将」と名乗るとき、現地でその役目を日常的に果たしていたとは限りません。
とくに武士の「○○守」のような呼び名は、朝廷からの任命と結び付く場合もあれば、通称・受領名として用いられる場合もあります。肩書きを見たら、まずは「朝廷の官職に由来する名前」と押さえ、人物ごとの事情を確認するのが安全です。
官職・位階・官位を分ける
官職
担う役目・ポスト。右大臣、左近衛中将、○○守など。
位階
個人の序列・格式。従五位下、正三位など。
官位
官職と位階を合わせた呼び方、または両者の関係を指す言葉。
人物ページでの読み方
- まず、肩書きが官職なのか、位階なのかを分ける
- 官職なら、その役目が本来どの組織に属するかを見る
- 戦国期には、実際の支配力と肩書きが同じではない点に注意する
- 官職と位階が並ぶ場合は、その人物が朝廷でどのように位置付けられたかを考える